2025/08/10 12:50



これは当時の
コールドクラッシュブラザース

衣装に注目!

どうでしょう?
ストリートって感じ
しますか?

かっこいいんだけど
なんか違うような…?

『俺たちが好きだったHIPHOPは
パーティーでクール・ハークが始めた
2枚使い

荒削りなサウンドで
格好もチャラチャラしていない
男らしい感じだったのに!』

当時の若者は
そんな思いを強く
抱いていたでしょう

その最中

ミスターHIPHOPと言っても過言ではない
伝説のラップグループが誕生します

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~RUN-DMC 登場~


HIPHOP界のビートルズとも
呼ばれた彼らの台頭により

アンダーグラウンド文化だったHIPHOPは
一気に国境を越え

メジャーシーンへと飛躍していきました

音楽面、ファッション面で
偉大すぎる功績を残した
RUN-DMC

今日は彼らについて
お話ししていきましょう

~HIPHOPとロックの融合~


『俺たちにはどんなレコードにしたいか
アイディアがあった

シュガーヒル・ギャングがやっていたことだったり
典型的なRB音楽を弾き直して

ラップを載せることはしたくなかった
おなじみの曲でレコードを作りたくなかったんだ』

と話すのはメンバーの
D.M.C.

これまでのラップのビートは
過去のRBやソウルのバックトラックを
演奏し直して

そこに自分たちの歌詞を乗せる
手法がほとんどでした

また、格好も
ステージに上がるのだから
めかしこまないと!

ということで
煌びやかで派手な衣装
身に纏い

音楽面もパフォーマンス面も
ストリートというより
ディスコに近いような感じ
なっていたのです

そこで今までとは違う
新たなHIPHOPサウンドを作ろうと
試みたのが

DJのジャム・マスター・ジェイ
MCのジョセフシモンズ “Run”
そしてダリル・マクダニエルス “D.M.C.”

3人は地元のクイーンズで
プロデューサー
”ラリー・スミス”と出会います

スミス自身も
”オレンジクラッシュ”として
バンド活動をしていて

カーティスブロウの
”The Breaks”に参加しています

彼は兼ねてから
HIPHOPとロックが融合したサウンドを目指しており

新しいHIPHOPスタイルを追求していた
RUN-DMCの思想とベストマッチ🔥

1983年
デビューシングル
“It’s Like That”リリース

ドラムマシン“OberheimDMX”の
シンプルなドラムトラック

そして
Planet Rockを彷彿とさせる電子音に
力強いギターのハードロック音が絡み

そこにRUNとD.M.C.のラップがベストマッチした
全く新しいHIPHOPサウンドが誕生したのです

当時はラジオやテレビで
HIPHOPを流すことに
抵抗があった時代ですが

この曲が流れるとたちまち話題になり

前述した革新的なサウンドに加え
ストリートを等身大で描写したリリックが
社会に不満を持つ若者たちの
心を一気に掴みました⚡️

この曲が収録されている
ファーストアルバム
”Run-D.M.C.”

1985年のセカンドアルバム
”キングオブロック”

100万枚以上のセールスを記録し
プラチナディスクを獲得します👏

これだけでも
HIPHOP史に残る
十分過ぎるほどの活躍!

ですがD.M.C.はこう語ります

『1986年こそRUN-DMCが
真の意味でRUN-DMCとなった年だった

とにかく俺たちがやりたかったのは
コールドクラッシュブラザースを

超えることだけだったんだ』

信じられない話ですが
ファースト、セカンドアルバムは

彼らがシャワーを浴びてる間に考えたり
スタジオに向かう車の中で
ノートに書きためていたものが
ほとんどだったそうです🫨

それを
マネージャーのラッセル・シモンズ

(Runの実兄にして
最重要レーベル”デフジャム”の設立者
RUN-DMCのマネージャー)

に言われてレコードにしただけ!

つまり彼らは
力の片鱗も見せていない

まだウォーミングアップなんだけど?
って感じですよ

いや〜恐ろしい😰

前述した2枚のアルバムに

追い討ちをかけるように
1986年にリリースされた

あのモンスターアルバムによって

彼らの真の力を
思い知らされるのです...

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~Raising Hell~

『これが俺たちのベストアルバムと断言できる
このアルバムはHIPHOPに新たに息を吹き込み
全世代、全宗派、あらゆる肌の色の人たちに
HIPHOPをもたらせた』

とD.M.C.が語るほどに
彼らが120%の本気で作ったのが
このアルバム🔥

どれも破壊力抜群の楽曲ですが

印象的なのはなんと言っても
エアロスミスとコラボした
“Walk This Way”でしょう

ミュージックビデオにも
描かれているように

ジャンルの壁をぶっ壊し
ラッパーのロックスター的地位を
確立しました💥

個人的に好きな楽曲は
アルバムの表題曲
Raising Hell!

ラリー・スミスに代わって
このアルバムを手がけた
プロデューサー"リック・ルービン"

彼のロック魂全開の
硬派なギターサウンド

ジャム・マスター・ジェイの
パワフルなドラムトラック

RunとD.M.C.の
叩きつけるようなアグレッシブなラップ

これが超〜〜カッコいい✨
ぜひ聞いてみてください

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そして

忘れてはならない
RUN-DMCのもう一つの功績は

コールドクラッシュブラザーズや
フューリアスファイブなどの

従来のグループと違い

ストリートの普段着のまま
ステージに上がったということ

すなわち
ストリートファッション
スタイルの確立です

サイズ感は違えど
今俺たちが着ているような
ファッションスタイル

その根本には
RUN-DMCの存在が
あるでしょう

次回は彼らの
ファッション面での功績について
深掘りしていきます!

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参考文献:チェック・ザ・テクニーク